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デザインと資本主義 / 効率化の先にある「文化」という希望

 

デザインの仕事をしていると、ふと立ち止まって自問することがあります。

 

「私たちはお金を儲けられれば、それだけでいいのだろうか?」と。

 

▫︎ 効率化が招く「均質化」の罠

今の資本主義社会において、利益だけを追求すれば、必ず「コストダウン」と「効率化」という壁に直面します。

この論理を突き詰めると、行き着く先はコンビニやファーストフードチェーンのような業態です。

 

そこではデザインも極力無駄が省かれ、見た目や世界観は簡素化されます。

「わかりやすく、見えやすい」ことは一つの正解ですが、世の中のサービス全てがこの競争に巻き込まれれば、どうなるでしょうか?

 

画一化されたデザイン

価格競争のみの差別化

 

これらが待つ世界にAI(人工知能)が参入すれば、効率とコストの面で人間が勝つことは不可能です。

それはあまりに面白味がなく、人間がただ仕事をこなすだけのロボットのように生きる未来ではないでしょうか。

 

▫︎ 幸福感の喪失と「生き方」としてのデザイン

「何のために生きているのかわからない」 たとえお金があっても、目的を失えば幸福感は薄れていきます。

そんな時、私はいつも「デザインは何のためにあるのか?」と自問自答します。

 

私にとってのデザインとは、単なる装飾ではなく、「人間の生き方を示すツール」です。

人それぞれの価値観やライフスタイルの中にデザインが溶け込むこと。

それがやがて「文化」へと昇華し、価格や効率では測れない「真の差別化」につながると信じています。

 

▫︎ 「箱物」から「文化」へ

国や地域ごとの価値観、固有の文化を残すことこそが後世への財産となります。

現在、全国各地で開発が進んでいますが、ただ立派な「箱物(施設)」を作るだけでは未来はありません。

施設は、人間がいて初めて意味を持ちます。

 

そこに新しい文化や価値が生まれるか。

 

効率化の波に飲まれず、人間らしい文化を育む空間と時間をデザインすること。

それこそが、これからの私たちクリエイターに課せられた使命なのだと確信しています。